東京海上日動とJEPLANの資本業務提携について
‐ 保険機能を活用したサーキュラーエコノミーの促進 ‐

  東京海上日動火災保険株式会社(取締役社長:広瀬 伸一、以下「東京海上日動」)と株式会社JEPLAN(代表取締役 執行役員社長:髙尾 正樹、以下「JEPLAN」)は、資源の循環を促す新しい保険商品・サービスの開発を目的とする資本業務提携契約を締結しましたのでお知らせします。
  東京海上日動とJEPLANは、気候変動対策と経済活動を両立できるサーキュラーエコノミー(循環型経済)を促進するため、事故にあった商品を循環させ、持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。

1.背景・狙い
 日本は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするカーボンニュートラルを目指しており、その実現に向けてサーキュラーエコノミーへの移行が不可欠となっています。
 東京海上日動は損害保険会社として、事故に関する様々な情報が全国から集まっています。この損害保険会社ならではの機能を活かし、従来は廃棄されていた事故にあった商品を、東京海上日動が起点となって“循環”させることでサーキュラーエコノミーを促進し、脱炭素社会の実現に向けた新たなエコシステムを構築することを目指しています。
 このような中、東京海上日動は、循環性の高いビジネスモデルへの移行と新しい保険商品・サービスの開発に向けて、独自のケミカルリサイクル技術(BRING Technology™)をもち、衣料品やペットボトル等の回収・リサイクルプロジェクトの企画・運営を推進するJEPLANと資本業務提携契約を締結しました。これまで廃棄されていた資源を循環させるという新たな選択肢を提案し、気候変動問題という社会課題の解決に貢献していきます。

*¹ サーキュラーエコノミー:従来の3R(Reduce・Reuse・Recycle)の取り組みに加え、製品・素材・資源の価値を長く維持し、廃棄物の発生を最小限にしながら、再利用や再製品化を通じて付加価値を生み出す経済活動
*² BRING Technology™: PET(ポリエチレンテレフタレート)を対象にした独自のケミカルリサイクル技術であり、不純物が多く難易度の高い「不要となったポリエステル素材の服から服を作る」ことや、「使用済みのペットボトルからペットボトルを作る」ことが可能。

2.取り組みの主な内容
 東京海上日動とJEPLANは提携し、主に以下の取り組みを進めていきます。
(1)新たな保険商品・サービスの開発
 東京海上日動とJEPLANは、“保険があるから循環できる”という社会を目指し、従来は廃棄されていた事故にあった繊維製品やペットボトル飲料商品について、廃棄ではなくリサイクルにする際のリサイクル費用や回収物流費用等を補償する保険商品を開発・展開します。資源循環に保険を活用してファイナンス面で支えるとともに、事故にあった商品の回収を行う回収物流網の構築を進めることで、サーキュラーエコノミーへの移行を促進します。
(2)資源循環を促すエコシステムの構築
 東京海上日動とJEPLANは、資源循環を促すエコシステムの構築に向けて実証実験を開始します。
【実証実験内容】
・ ペットボトルのケミカルリサイクルを行うペットリファインテクノロジー株式会社(JEPLAN子会社)と連携し、東京海上日動のお客様を対象とした“事故にあったペットボトル飲料”の回収、新たなペットボトルへの循環を実施。
・ 東京海上日動社員を対象に“不要になった洋服”の回収、新たな洋服への再加工による循環を実施。
 (トライアルで実施した2022年4月~5月の2か月間で約3470kg・294箱の回収を実施)
(3)今後について
 東京海上日動とJEPLANは、回収から再製品化までの資源循環サプライチェーンの情報を蓄積し、原材料・製品のトレーサビリティ※を確保する、「資源循環の見える化」を可能とするシステムの構築・提供などを通じて、新たなビジネスモデルの展開を目指していきます。東京海上日動は、全国から事故情報が集まるという保険会社ならではの機能を生かし、保険会社起点でサーキュラーエコノミーへの移行を促進していきます。
 ※ トレーサビリティ:原材料の調達から生産、消費または廃棄まで追跡可能な状態にすること。

東京海上日動
社名:東京海上日動火災保険株式会社
本社所在地 : 東京都千代田区大手町2-6-4
代表者 : 取締役社長 広瀬 伸一
主な事業内容 :  
 ①損害保険業 ②業務の代理・事務の代行 ③確定拠出年金の運営管理業務 ④自動車損害賠償保障事業管理業務
設立年 : 1879年8月

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【ニュースリリース】東京海上日動とJEPLANの資本業務提携について

 

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